ウエストホームズ談話室
WEJ489(6月)号を拝受しました。 - 疲労脳
2018/06/06 (Wed) 04:29:21
WEJ6月号落手。今号はなかなか新機軸な記事が多く、紙面は充実、読みごたえがありました。どの記事もなかなかのレベルのものですが、その中で私の印象に残ったものは次のとおりです。
★ロンドンに桜の名所を計画(牧氏)
ロンドンに日本庭園が2か所あるとはしりませんでしたが、ホランドパークの京都庭園は写真で見る限りなかなか本格的なものですね。ワシントンのポトマック川だけではなく、ロンドンのテムズ川にも桜並木が出来ると素晴らしいですね。
★紀要中尾論文へのクーク女史からの意見(福島氏)
SH紀要を海外と交換しておられるとは聞いていましたが、ロンドンのホームズコレクション担当のクーク司書から反応があったとは、喜ばしい事です。ロンドンはいわばホームズの本籍地、大胆な説にはなかなかなじめないようですね。面白いことです。
★大川さん中尾さん出版記念会のお知らせ(翠川氏)
関西支部会員らしいホームズ愛にあふれ、関西らしい好著の出版記念会を開くのはクラブとしてなかなか結構なことです。会費が高いのは、お祝いに舞妓さん・芸妓さんでもよぶのでしょうか。
★追分フォーラム関連記事(平賀・森田・見吉氏)
追分フォーラムの模様がお三方から4ページにわたって報告されています。研究発表(良く学び)、前夜祭・懇親会・後夜祭(良く遊び、良く親睦交流し)、カーリング場など軽井沢探訪(よく観察し)と最高の数日を過ごされた様子です。
★書評2編(中島氏・指氏)
出版記念会を開かれるお二人の著書の書評はまことに時宜を得た企画です。しかも評者が一流の学者で、かつホームズを愛されている二人の先生、ぜいたくな話ではありませんか。JHSCではかつてなかったことです。
追分での夜の懇親会での銘酒がうらやましい - サンタ
2018/06/06 (Wed) 18:15:50
追分フォーラムの報告記事を読むと、よく学び、よく遊び、良く観察する行事とありました。私が一番羨ましかったのは、よく遊びに属するのでしょうか、よく銘酒を賞味しておられることですよ。3日の前夜祭では、おそらく信州の銘酒の盃を挙げられたでしょうし、合宿した方々は宿所でウィスキーを賞味されたことですよ。4日の懇親会では見吉さんが研究されたホームズとワトソンが飲んだであろう銘柄ウィスキーの杯を傾けられたことですよ。5日の後夜祭でもスペイン料理店に行かれとありますので、ここはワインでしょうね。本当に良く飲み良く遊び、で羨ましい次第ですよ。
お二人の2冊の書評は好企画 - 西日暮里で乗換くん
2018/06/09 (Sat) 00:35:48
JSHCの会報に、東京の事務局発行であれ、地方支部の発行であれ、今号の大川さんと中尾さんの著書に対する中島先生と指先生の書評ほど立派なものは残念ながら読んだことはない。流石にプロの学者の文章だ。レベルが違う。わたくしも西日暮里ではなく、新大阪で乗換えたくなった。
大川先生の本はホームズ大賞に選ばれなかったのですか - はるみ
2018/06/10 (Sun) 02:23:22
JSHCにはホームズ大賞という制度があります。1年間のホームズ関係の出版物の内、最も優れた本に授与・表彰するものですが、大川先生の本は何故ホームズ大賞に選ばれなかったのでしょうか。JSHCの運営が変に東京中心だからか、それとも仲間内でタライ回しをしている選考者が私物化している賞なのでしょうか。
Re: 大川先生の本はホームズ大賞に選ばれなかったのです - 通りすがりのJSHC会員
2018/06/10 (Sun) 11:30:25
シャーロック・ホームズ大賞はJSHC会員による投票で決まります。
いくら良い本だと思われても投票数が少ないと選ばれることはないです。
良い作品だと思われたら是非投票してください。
はるみさんは投票されたのでしょうか?
私は大川一夫著『ホームズ!まだ謎はあるのか?: 弁護士はシャーロッキアン』も持っていますが、今回の大賞『シャーロック・ホームズ大図鑑』と『山中峯太郎訳 名探偵ホームズ全集』は順当だと思います。
遠くの味方なのか? - 近くの他人
2018/06/11 (Mon) 11:06:08
平賀先生の「ホームズ原理主義と発展主義(14)」では白銀号事件での列車時速計測法について、海外のシャーロキアンによる複雑な計算式を、数学マニアの洒落とは思わないで何か高級な研究と思い込んでいる「物知りシャーロキアン」を自認する人に対する皮肉そのものである。我が国のJ会員中の大家である小池滋先生が約40年前に出された本で明解、この遠くの他人の説よりも近くの大家の説こそ尊い。
カーリング場の見学 - ひらの
2018/06/12 (Tue) 14:59:39
追分フォーラムの報告記事中に、目下注目のカーリング場の見学に行かれ両角祐介選手が練習している所を見てこられたとか。どなたが両角選手だと気がつかれたのでしょうか。また、流石に腕前は上手でしたか。ところでカーリング場は軽井沢のどの辺りにあるのでしょうか。自分でも行けますでしょうか。
私は大川先生の本こそシャーロキアンの著作と思います。 - 森の住人
2018/06/26 (Tue) 01:12:24
私は森の住人で東京の住人ではありません。通りすがりのJSHC会員さんとは意見が全く異なりますが、少なくとも『シャーロック・ホームズ大図鑑』よりは1979年入会の大川先生の著書の方が優れた本だと思っています。何故ならば、こちらはシャーロキアンがホームズ学を楽しんで著述した書き下し本。『大図鑑』は違います。山中峯太郎のホームズ全集も要は山中本をまとめただけではありませんか。オリジナリティが違うとは思われませんか。
Re: 私は大川先生の本こそシャーロキアンの著作と思います。 - 木下信一
2018/06/27 (Wed) 12:58:45
森の住人 さん
「贔屓の引き倒し」という言葉はご存じですか? たとえばあなたが「この本こそ賞をとるべきだ」と思ったとして、その本を褒めるのは良いのですが、他の本を貶すというのは、それもご自身の狭い知識をもとに貶すというのは、よろしくないと思います。それは、他の本だけでなく、その本を投票した人の鑑賞眼をも貶すことになります。そうなったら、「ああ、こんなこと言う人が推してるのだから、大したことない本だ」と思われてしまっても文句は言えません。森の住人さんがやってるのは、大川氏の本の「贔屓の引き倒し」です。
単著をものすには単著をものすために要求されるものがある。しかし、同時に事典的なものの編纂と翻訳には、同じくそういうものに求められる難しさが存在するし、全集編纂には、また別の難しさがあります。
例えば山中訳の全集なら、訳を全部集めるなんてのは最低限の要求事項です。これがなければお話にならない。しかもそれは、過去の「どの版」を使うか、いくつもの版の中から選ぶ必要があり、そこには学術的な見識が必要になる。版を選んだら、それを完全に集める必要があるが、それには書誌学的な勉強が必要。そして、そうやってそろえたものも、もう一度全体を眺めた上で、おかしなところにはちゃんと注を付け、時には文字の誤りを正す必要も出てくる。特に山中訳では、山中本での時間経過をベースに編集しないといけないが、そこでも細かな照合が必要となる。
>山中峯太郎のホームズ全集も要は山中本をまとめただけではありませんか。
こんな安易は話ではありません。
大図鑑にしてもそうで、原著の作成にどれだけのエネルギーが必要か、それを翻訳して、しかも一巻で矛盾のないものを作ることが、どれほど困難か。そして、この本のスタイル自体のオリジナリティについても、当然、敬意を払わないといけない。
この二つの作品からオリジナリティを感じられないとすれば、それは、見る人に素養がないからです。
>大川先生の著書の方が優れた本だと思っています。何故ならば、こちらはシャーロキアンがホームズ学を楽しんで著述した書き下し本。
前半と後半に論理的なつながりはありません。
と、いうか、ホームズ学というのは、既存の学問のパロディとしてホームズを読み解く作業です。そのホームズ学をいう人が、既存の学問の知見や方法を駆使して作られたものを貶すのは、ホームズ学の依って立つところを否定しているに等しい。
あなたが、大川氏の本をより優れていると思うのは自由です。しかし、他の二冊も、同様に優れていることも確かなのです。大川氏の本を褒めることは、他の本を貶すことではありません。